口座凍結に注意!
銀行カードローンは多くの人が利用する借り入れ先で、任意整理を求める人の借り先にも入っていることが多いです。
銀行カードローンの特性と任意整理の際の注意点をまとめました。
銀行カードローン概説
カードローンというのは無担保・無保証の貸付です。
昔は担保や保証人なしに銀行からお金を借りることはできませんでした。
しかし、1960年前後に生まれた消費者金融が急成長を遂げるのを目の当たりにして、銀行も指をくわえてみているわけにはいかなくなりました。
銀行のカードローン進出は80年代からと言われています。
当初は「キャッシング」という言葉が使われていました。
無担保・無保証の貸付における審査ノウハウがない銀行は、ノウハウを持つ消費者金融に接近しました。
裏社会と縁を切って企業イメージを改善し、強力な資金的なバックもほしい大手消費者金融の側と利害が一致し、手を組むケースが増えました。
例えばプロミスは三井住友の、アコムは三菱UFJの系列になっています。
今日では銀行カードローンはすっかり定着しました。
多重債務が社会問題化して2006年に貸金業法が改正され、2010年にグレーゾーン金利が廃止されました。
それ以来、消費者金融と銀行カードローンの金利差は以前ほどはなくなっています。
下記はそのイメージです。
10万円以上100万円未満の借入の場合の例
銀行カードローン(みずほの例)14.0% < 消費者金融17.0% < 利息制限法の上限18.0%
最初は安心なイメージのある銀行カードローンで借りて借金が始まり、足らなくなって消費者金融に手を出し、それ1社また1社と増えて、ついに債務整理に至るような人も多いです。
銀行のローンと言っても金利は決して安くないですから、甘くみてはいけません。
任意整理の場合の注意
銀行カードローンから借りているなら、当然その銀行に口座を持っているはずです。
系列のカードローンを任意整理すると、口座を凍結されて引き出せなくなります。
給与、売上、年金などの振込先を同じ銀行にしている場合は問題です。
事前に別の銀行に口座を作って、振込先の変更手続きを完了しておきましょう。
その口座の残高、および同じ銀行の定期預金などの他の口座がある場合はそれも含めて、全額出金して別の銀行の口座に移しましょう。
任意整理はそれらが全部完了してからです。