闇金は別の解決が必要
闇金というのは、出資法の上限も超えた暴利を取る違法業者です。
借入先に闇金が混じっていると、債務整理のやり方が変わってきます。
闇金は他の債権者とは別のくくりで退治する必要があり、普通の弁護士・司法書士は対応不可能です。
これについて説明します。
闇金の変遷
先に闇金とはどういう連中なのか、時代とともにどう変わってきたのかを説明しておきましょう。
昔の闇金は「ミナミの帝王」のイメージです。
事務所を構え、裏社会のバックを持ち、トイチ(10日で1割)といった暴利を貪り、脅迫的・暴力的な取り立てを行いました。
回収のためには法律の盲点を突き、必要ならマグロ漁船に送り込んだり、臓器を売らせたり、女性なら風俗に沈めたりもしました。
それより後の時代では「闇金ウシジマくん」のイメージで、このマンガは実在人物のモデルがいます。
事務所を構え、利息はトゴ(10日で5割)でいっそうアウトロー・バイオレンスの雰囲気が増しています。
しかし、こうした闇金も姿を消して久しく、今は事務所を構えずに携帯電話だけで商売するスタイルがほとんどです。
取り立ての方法も、直接の脅迫・暴力ではなく、勤務先や知人友人に嫌がらせをして、社会的信用を毀損する手法がメインになっています。
さらに最近は、ソフト闇金なるものも登場しました。
これは利息もトサン(10日で3割)など少しマイルドに戻し、返済の遅れも少しぐらい待ってくれたり、対応がソフトになった闇金です。
あまりにひどいことをすると取り締まられて一から出直しになりやすいので、少しソフトにして長く商売を続けようというスタイルに進化した闇金です。
ただ、幾分ソフトになったと言っても、ソフト闇金も法定金利をはるかに超える暴利を貪る違法業者であることに変わりはありません。
闇金の解決方法
闇金については元金も金利も一切払う必要がないということが法的に確定しています。
念のためにもう一度言いますが、元金もです。
頼んでない出前を大量に頼まれたり、といった嫌がらせの発生率を下げるために、元金だけは払うように処理する弁護士もいます。
闇金は非常識な高利なので、わずか数万円の元金で短期間に利息を何十万何百万円に膨らませます。
だから元金は大した額ではなく、嫌がらせ回避の優先度が高ければ、こういう処理もひとつの選択ではあると思います。
しかし、3会統一基準という東京の弁護士が練り上げてきた債務整理のデファクトスタンダードなやり方では、元金を含めて一切の支払いを拒否すべし、としています。
さて、そうは言っても債務者が一人で返済を止めただけでは、毎日激しい取り立てに遭い、勤務先も友人も度を超えた迷惑行為の犠牲になります。
闇金の取り立てを止めるには、闇金案件に対応した弁護士・司法書士に依頼する必要があるのです。
ほとんどの弁護士・司法書士は闇金に対応しておらず、借入先に闇金が含まれているだけで、受任を断ってきます。
脅しを恐れず、闇金業界にも名の通った先生だけがこの仕事をできるのです。
こういう先生に逆らうと警察が動いて手入れが入るので、闇金は電話1本であっさり諦めます。
そんなものを深追いするより、別の弱者を攻めた方が儲かるからです。
闇金解決のおすすめ弁護士については、このページをご覧ください。